Kyoto

ラーメン→伏見稲荷→銭湯が最高すぎた……。京都市バス南5号の旅!

佐藤ルーミー

今回は京都市バス南5号系統の旅を敢行してみようと思う。南5号系統は泣く子も黙る日本一の観光スポット、伏見稲荷大社がある。

しかし南5号をあなどるなかれ。伏見稲荷に引けを取らないくらいの観光名所がたくさん存在している。この旅ではお稲荷さんだけではないという伏見地区の縁の下の力持ち的観光地を紹介していこうと思う。

ひしめき合う路線の中でも

①京都駅から乗ることができる

②他の路線となるべく重ならない

③路線沿いに観光スポットがある

という点を重視しピックアップ。

その結果、今回は京都市バス南5号系統に焦点を当て京都駅から竹田駅までぶらり路線バスの旅をしてみようと思う。京都の相乗りバスツアーの参考になれば幸いである。

[注:便によって竹田駅東口経由・中書島・横大路車庫ゆきがあります]

 

[出典:http://blogs.yahoo.co.jp/schu1011/folder/434193.html?p=1]

 

京都市バスの利用について

京都市バスの乗り方

後ろ乗り・前降りのワンマンカー。
均一系統は1乗車230円(小児は120円)、降りる際に運賃箱に金額を投入。千円札までは車内の両替機で両替できる。

 

お得な乗車券

1日乗車券カードや京都観光一日・二日乗車券が発売されている。
京都市交通局 : http://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000006679.html

出典 : http://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000028337.html

 

出典 : http://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000028337.html

 

路線&観光スポットMap

さて、南5号系統沿線のスポット紹介の前にバスルートと各スポットの位置を確認。

 

京都市バス南5号系統 バス停&観光スポット案内

バス停「京都駅前」

言わずと知れた京都の玄関口。今回の旅の始まりはココ。
南5号系統は中央口から出てC4のりばへ。(画像参照)

出典 : http://www.kyo-yado.com/bus_info/bus-stop.html
出典 : http://www.kyo-yado.com/bus_info/bus-stop.html

 

出典 : http://www.kyo-yado.com/bus_info/bus-stop.html
出典 : http://www.kyo-yado.com/bus_info/bus-stop.html

 

本家第一旭(京都ラーメンたかばし本家第一旭)

http://minkara.carview.co.jp/userid/424810/spot/640839/
出典:http://minkara.carview.co.jp/userid/424810/spot/640839/

 

五十余年の伝統の味。お隣の新福菜館と並んで京都ラーメンの双璧をなす最古参店。

ここに立ち寄らずしてラーメン通を名乗るなかれ!それも理由があり「たかばし本家第一旭」は関西でよく目にする他の「たかばし」や「第一旭」と名乗るラーメン店と一切関わりがないという唯一無二のラーメン店なのだ。のれん分けでもFCでも無かったのね。きっと大人の事情があると思われるが、ここでしか味わえないラーメンを堪能しよう。

このお店は何が嬉しいってラーメンなのにチャーシューメンかと疑うほどの厚めチャーシューが乗っていること、だろうか。それもある。しかし一番は営業時間でしょう。なんと早朝5時からやっているのだ。深夜バスで京都駅に朝方到着し、疲れた体で飲食店を探し回るまるでゾンビと化したサラリーマンや学生達。彼らがようやくたどり着き一杯のラーメンをすすることで人間に戻れるのだ。これはアンブレラ社も開発できなかった特効薬と言っていい。そんな朝早くから深夜2時まで人間の喜びを提供してくれる本家第一旭へ。

バス停:「京都駅前」徒歩5分

Address:〒600-8213 京都市下京区東塩小路向畑町845

Tel:075-351-6321

Fax:075-361-8082

Website:http://www.honke-daiichiasahi.com/

Open:5:00-26:00

Close:木曜日

 

新福菜館本店(一九三八年屋台から始まる中華そば専門新福菜館)

出典:http://blog.livedoor.jp/tokai_nr/archives/50985393.html
出典:http://blog.livedoor.jp/tokai_nr/archives/50985393.html

冒頭から2つもラーメン記事でごめんなさい。しかし京都駅へお立ち寄りの際はぜひこちらの新福菜館もご賞味あれ。

というのも新福菜館もまた京都ラーメン発祥の超老舗店だからだ。昭和13年から京都のラーメンを牽引してきた。その名物ラーメン「中華そば」は見た目から奇想天外。く、黒い・・・。ラーメンがなぜこんなに黒くなるのか。それは京都産醤油をブレンドしているらしいが真相は闇の中だ。京都観光に来た筆者の妹は醤油の配分を間違えたのかと思って備え付けのお酢を上からざんぶりとかけていた。その後うまい!と言っていたが、おそるべしポテンシャルの中華そばと妹の舌。誤解の無いように付け加えておくが、味は見た目とは裏腹にさっぱりしていて醤油ベースの豚骨と鳥ガラスープが優しい。FCではない本店の味を五感で楽しんでほしい。

本家たかばし第一旭と新福菜館が隣同士にあることから名店の食べ比べをしたい方は、前者では「ミニラーメン」を後者では「中華そば小」を注文するのがオススメ。

バス停:「京都駅前」徒歩5分

Address:〒600-8213 京都市下京区東塩小路向畑町569

Tel:075-371-7648

Website:http://www.shinpuku.net/

Open:7:30-22:00

 

バス停「塩小路橋」

豊国神社

出典:http://www.lst.jp/toyokuni/
出典:http://www.lst.jp/toyokuni/

京都人が言う「ほうこく」さんとは「とよくに」神社のことである。字のごとく天下人・豊臣秀吉を祀る神社である。

秀吉死後翌年に建てられた豪華絢爛な豊国大明神であったが、徳川家康によって取り潰された歴史を持つ。その後明治天皇によって「天下を統一しながら幕府を開かなかった尊王篤い人物」とされ再興を果たし今の形が出来上がった。

見所はまず唐門。国宝三唐門のひとつとされている。扉に掘られた鯉の滝登りは登竜門を表し大出世した秀吉そのもの。門をくぐるとご利益があると言われているが、この唐門は祈祷の際か正月三が日しか通行できないため出世にはタイミングも大事と教えてくれているかのよう。また門の上には鶴がとまっている。しかし目玉がない。目を入れると飛び去ってしまうといわれている「左甚五郎の目無し鶴」もチェック。

さらに宝物館に行ってみよう。秀吉の歯がある。はぁ!?って感じ。驚きしかない。なんと左上奥歯の一本が展示されているのだ。秀吉の歯って・・・むしろこっちの方が国宝級だと個人的に思う。

歴史マニアなら垂涎の場所が同じ敷地内にある。方広寺の鐘である。徳川家康が豊臣家を滅ぼすために言いがかりをつけた「国家安康」「君臣豊楽」の文字が確認できる。あまりにみっともなさすぎて義務教育の歴史の教科書にも載るような大人がやることでは無い歴史の痕跡を訪ねてみよう。

バス停:「塩小路橋」徒歩15分

最寄りバス停:「博物館三十三間堂前」100号系統・206号系統・208号系統

Address:〒605-0931京都市東山区大和大路正面茶屋町530

Tel:075-561-3802

Fax:075-531-1643

Open:豊国神社は終日Open / 宝物庫 9:00-17:00

 

京都国立博物館

出典:http://jm-h.com/

恐ろしく外観がカッコいい明治古都館が印象的。赤坂迎賓館など宮廷建築を手がけた片山東熊によって設計され、今では本館は建物自体が重要文化財になっている。また平成26年(2014)には明治古都館の隣にこれまたモダンでカッコいい平成知新館が開館し平常展示がされている。

京博は芸術性・学術性に優れた国民的財産の保存と活用を目的としている。なるほど、国宝級では実在したのかと思わせる日本書紀、万葉集、古今和歌集などなどが所蔵されている。さすが日本の文化をギュギュッと凝縮した博物館である。開館した明治30年(1897)から今年はちょうど120年にあたり特別展「国宝」など特別企画が予定されている。

京博は「開かれた博物館」をコンセプトにしていることもあり、毎週土曜に開かれる土曜講座や年4回開催される「京都・らくご博物館」など面白いイベントが目白押しだ。また、敷地内にある数寄屋造の茶室・堪庵(たんあん)は茶会などに利用できる。

個人的には病草紙(やまいのそうし)と餓鬼草紙がマスト。文化史勉強中に見つけた周囲と明らかに異彩を放つこのおぞましい描写。京博にあったのか!

そして京博公式キャラクター・トラりんがなんとも可愛らしくて、ちょっとヤバい。雪合戦したり舞妓はんをはべらせたり、トラりんのやりたい放題はブログでご覧あれ。

ミュージアムショップ京都便利堂では館内の名品をモチーフとしたグッズがたくさん。中でも美術ハガキが一番人気。特筆すべきはコロタイプといわれる150年前の単色だった印刷技術を便利堂がカラー印刷できるよう開発。レトロなプレートやカードは家庭を美術館に変える素敵なツールとなっている。

バス停:「塩小路橋」徒歩15分

最寄りバス停:「博物館三十三間堂前」100号系統・206号系統・208号系統

Address:〒605-0931 京都市東山区茶屋町527

Tel:075-525-2473(テレホンサービス)

Website:http://www.kyohaku.go.jp/jp/
トラりん: http://torarin.jp/
京都便利堂:http://www.benrido.co.jp/

Open:9:30-17:00(火~木,日) / 9:30-20:00(金,土)

Close:月曜日,年末年始(月曜日が祝日・休日となる場合は開館、翌火曜日を休館)

 

養源院

出典:http://blog.livedoor.jp/karasakiac/archives/498547.html
出典:http://blog.livedoor.jp/karasakiac/archives/498547.html

織田、豊臣、徳川に翻弄された三姉妹に深いゆかりを持つお寺。

浅井長政と織田信長の妹・市との間に生まれた三姉妹の長女である茶々(後の豊臣秀吉の側室・淀殿)が創建。織田信長に滅ぼされた浅井長政を弔うため、淀殿がおそらく秀吉に無理を行って建てさせたのだろうと思われる。その後焼失した養源院は淀殿の妹である江(2代目将軍徳川秀忠)によって再建された。これもやはり旦那に“徳川への忠臣を”と建前を言って父の菩提を弔ったのであろう。なんと天下人秀吉も徳川将軍も妻の尻に敷かれていたとは。これぞまさにカカア天下。

養源院の天井には関ヶ原の前哨戦で自刃をした徳川方の武将たちの血が沁みた伏見城の板が天井として使われている。いわゆるこの「血天井」を見上げ忠義とは何か考えてみよう。

そして、まるで岡本太郎がデザインしたような象の絵も有名。このイケてるゾウさん「白象図」は風神雷神図屏風で有名な江戸時代を代表する絵師・俵屋宗達によるもの。伏見城で散った武士たちを供養するために普賢菩薩が乗る象をイメージしたとのこと。また鶯張りの廊下は名工・左甚五郎、作庭は小堀遠州。豪華です。

バス停:「塩小路橋」徒歩15分

最寄りバス停:「東山七条」100号系統・202号系統・206号系統・207号系統・208号系統

Address:京都市東山区三十三間堂廻町656

Tel:075-561-3887

Open:9:00-16:00

 

真言宗智山派総本山智積院

出典:http://openmatome.net/matome/view.php?q=14592990183103
出典:http://openmatome.net/matome/view.php?q=14592990183103

長谷川等伯一門による「桜図」「楓図」はあまりに豪華で圧倒的な迫力。智積院は長谷川等伯!として覚えた高校時代。

日本的一コマを切り取った障壁画はさすが国宝だと思わせる。今改めて日本史の資料集を眺めると、この目で本物を見たくなる。これぞ日本!的なダイナミックな構図と描写は外国人にも感動を与えそう。

ツーリスト歓喜!智積院は宿坊が利用できる。宿坊とは僧侶や参拝客のための寺院にある宿泊施設である。宿坊とは筆者のイメージとして、板張りの上でみんなでざこ寝。隙間風がピューピュー。おかずは漬物くらいの質素な食事。ネズミがどこからともなくカリカリ、という食べて寝るのも修行という筆者は持っているのだが、智積院の宿坊はあなどるなかれ。もう旅館ですね。和室の個室を用意。もちろんアメニティは充実。宴会場や喫茶、レストランを備え、なんとマッサージサービスも利用できる。一泊朝食付きでなんと大人6670円!さらに夕食はお寺ならでは精進料理もしくは京都といえば懐石料理(!)をオプションでつけることができる。おそるべし智積院。ホテル難民の観光客までも受け入れる度量の広さ。ただし、宿坊の利用には朝のお勤めが条件となっている。いい機会なので日頃の生活を振り返ってみましょう。他にも毎月21日は写経の集いも行われている。貴重な修行を体験してみよう!

バス停:「塩小路橋」徒歩15分

最寄りバス停:「東山七条」100号系統・202号系統・206号系統・207号系統・208号系統

Address:〒605-0951京都府京都市東山区東大路通り七条下る東瓦町964番地

Tel:075-541-5361

Tel:075-541-5363(宿泊専用)

Website:http://www.chisan.or.jp/

梅香堂

出典:
出典:http://minkara.carview.co.jp/userid/154703/spot/511267/

東福寺エリアで人気上昇中の甘味処「梅香堂」。

以前は地元民の知る穴場的スイーツスポットだったのだが、たっぷりのボリュームと美味しさが話題となり今では行列ができることも。

有名な「抹茶ゼリーパフェ」はインパクトがすごい。溢れ出すクリームと抹茶のハーモニーはエメラルドグリーンの空に真っ白い雲が流れ、一口食べれば曼荼羅が目の前に現れたような幻想を見せてくれる。というよく分からない表現になってしまったが、とにかくあずきや白玉、みかんも乗ったパフェは京都ならではの和スイーツとしてまさにパーフェクト。

出典:http://ameblo.jp/pancakenote/entry-11534274639.html
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さらに人気なのが「小倉ホットケーキ」だ。これはなんだろう。回転焼きをふたつ重ねた以上の分厚い物体の上にこれでもかというほどにどてっと乗ったあずきとのコラボレーションはホットケーキの域を軽く凌駕している。もちろん美味しくてボリュームのわりに朝からペロリといけてしまう。ホットケーキは冬から春まで季節限定なので要注意。夏はかき氷も提供している。優しい甘さが歩き疲れた体に染み渡る。

バス停:「塩小路橋」徒歩10分

最寄りバス停:「今熊野」202号系統・206号系統・207号系統

Address:〒605-0952 京都府京都市 東山区今熊野宝蔵町6

Tel:075-561-3256

Open:10:00-18:00

Close:火曜

 

バス停「東福寺道」

大谷園茶舗

出典:http://www.lv32.com/jp-kyoota.html
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今熊野にある老舗お茶屋さん。

日本茶として名高い宇治茶をこの地で売り始めて80年。美味しい宇治茶を買い求めるお客さんでいつも賑やか。特に人気なのは自社で研究開発したお茶のスイーツ。宇治茶アイスや抹茶の生チョコは修学旅行生のお土産にぴったり。

出典:http://www.kyoto-oisii.com/2010/06/oec010/
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抹茶好きな観光客には抹茶体験教室がオススメ。プロによるお茶の点て方のレクチャーが受けられる。指導の後はお菓子と一緒に実際に自分で点てたお茶を愉しむ。筆者はお茶について全然分からないので、講義と実習込みで600円はお手頃すぎる印象だ。イス席なのでブーツやスカートでも気軽に利用できるのも◎。抹茶体験教室は公式サイトか電話にて要予約。
バス停:「東福寺道」北へ徒歩10分

最寄りバス停:「泉涌寺道」 202号系統・207号系統・208号系統

Address:〒605-0971京都市東山区今熊野椥ノ森町7

Tel:075-561-4658

Website:http://www.kyoto-ujicha.net/

Open:9:00-18:00

Close:日曜日・祝日

 

総本山 御寺 泉涌寺

出典:http://tsuiteru-happy-life.seesaa.net/article/301176630.html
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「泉涌寺」これなんて読むかわかりますか?

答えは「せんにゅうじ」。この読めそうで読めないお寺のシンボルマークはなぜか菊。それは鎌倉時代の創建以来、皇室から篤い信仰を受けた菩提所となっているからだ。天皇陛下は神道の祭司王であるため、個人的には仏門に帰依しているのが不思議なのだが、そのような“ゆるい”スタイルがいかにも日本的だと感じる。終戦まで宮内庁が予算を持っていたということも泉涌寺がいかに国民的なお寺かということが伺える。

これは余談だが「御寺泉涌寺を護る会」の会長は現Canon会長・御手洗冨士夫氏だ。キヤノンという社名は観音(カンノン)にルーツがあるがこれとは関係ないと思われる。

本尊は釈迦如来、阿弥陀如来、弥勒如来の三体。お釈迦さまは過去、阿弥陀さまは現在、弥勒は未来を担当する仏様たちであり、この如来はまとめて三世仏とされる。なんとこの泉涌寺で手を合わせることで現在過去未来に渡って仏様のご加護が受けられるという超お得なセットプランとなっているのだ。今あなたが生きているのは過去の自分が泉涌寺で参拝してくれたおかげかもしれない。

前前前世も来来来世も泉涌寺にお任せあれ!

バス停:「東福寺道」徒歩15分

最寄りバス停:「泉涌寺道」202号系統・207号系統・208号系統

Address:〒605-0977 京都市東山区泉涌寺山内町27

Tel:075-561-1551

Website:http://www.mitera.org/

Open:9:00-16:30(12月-2月末は9:00-16:00まで)

 

東福寺(臨済宗東福寺派大本山)

通天橋 紅葉  001

紅葉の超A級スポットとして全国的に知名度抜群の東福寺。その東福寺でハナクソを食べよう!!

え、なに??いえ、聞き間違いではござんせん。ハナクソはハナクソです。本来は『花供御(はなくご)』とは仏様への供え物をいうのだが、正月のお供物の鏡餅を刻んだあられが鼻クソに似ていることから転じて『花くそ』となったとされる。なんとこの花くそ、食べれば長寿になるというのだ。先走って自分の鼻に指を突っ込んだあなた、そっと抜いてお財布を用意しよう。涅槃会(3/14-16)の間だけ花くそ一袋300円でいただけるぞ。

ブッダ入滅の法要である涅槃会の間限定で大涅槃図のご開帳が行われる。東福寺の涅槃図は京都三大涅槃図のひとつ。また、全国的に珍しく涅槃図に猫が描かれている。これは魔除けの猫とされ縁起が非常に良いとされる。

東福寺には通天橋、偃月橋(えんげつきょう)、臥雲橋(がうんきょう)の三つの橋があり東福寺三名橋といわれている。秋の色づいた三葉楓を見るには絶景の通天橋は有名だが、龍吟庵へと続く偃月橋は重要文化財であり日本百名橋に数えられている。ふーむ、橋の世界も奥が深いなぁと思った次第。それにしてもなぜ橋が3つもあるのだろう?そう、東福寺には洗玉澗(せんぎょくかん)という名前の渓谷(!?)が貫いているのだ。壮大である。紅葉時期も良いが、ひっそりとした境内でハナクソをほじり猫を愛で自然を丸ごと楽しむのも悪くはない。

方丈庭園 北庭 005

バス停:「東福寺道」徒歩15分

最寄りバス停:「泉涌寺道」202号系統・207号系統・208号系統

Address:〒605-0981 京都府京都市東山区本町15丁目778

Tel:075-561-0087

Website:http://www.tofukuji.jp/index.html

Open:4月~10月末 9:00~16:00 (16:30に閉門)

11月~12月 8:30~16:00 (16:30に閉門)

12月初旬~3月末 9:00~15:30 (16:00に閉門)

 

三洋化成工業

三洋化成工業

京都駅から東福寺を目指して南5番バスに乗り、鴨川沿いの道をゆったりと行き、東福寺道で降りよう。バス停を降りると、三洋化成工業の堂々たる工場が広がっている。今やポピュラーな趣味となった工場萌え。そのブームの火付け役となった、工場だけの写真集 工場萌え に載っていそうな工場がそこに広がっている。

 

Address : 京都市東山区一橋野本町11-1

霊雲院

南5 霊雲院8

東福寺へ向かう道すがら、小さな、それでいて風情のある門が目に入る。そこは霊雲院。4つの日本庭園を楽しめるスポットだ。造園家 重盛三玲の手になる日本庭園は、九山八海の庭はもちろん、いくら眺めていても飽きることはない。

南5 霊雲院9

Address : 京都市東山区一橋野本町11-1

Tel : 075-561-4080

Website : http://www.myoshinji.or.jp/guide/reiunin.html

Open: 10:00 ~ 15:00

バス停「稲荷大社前」

伏見稲荷大社

出典:http://grammasa.blog27.fc2.com/blog-entry-1425.html
出典:http://grammasa.blog27.fc2.com/blog-entry-1425.html

もはや説明不要。日本のS級観光地である。全国3万社あるお稲荷さんの総本社。千本鳥居で写真を撮ろう!
・・・さて伏見稲荷大社ほどになると今さら紹介することは特にないが、前に御神体である稲荷山に登ったことがあった。最初は観光気分で境内を散策し、千本鳥居で記念撮影など楽しんでいた。

しかし、ふと疑問が生まれた。この鳥居はどこまで続いているのだろうか、と。そう思った私は気づけば千本鳥居を超え山頂へ向かっていた。坂道を歩くにつれ鳥居の間隔が少しずつ広がっていく。足が日頃の運動不足を恨むかのように少しずつ悲鳴を上げ始めた。だんだんと日が落ち夜の帳が下りてきた。人の気配はない。山の中だ。辺りはお稲荷さんが宿ると言われる杉が細い登山道を囲むように生えている。電線がどこからか延びてきて外燈に火を灯し、赤い鳥居を浮かび上がらせている。しかし山頂はまだ先だ。山道の所々に祠があり、そこには狐の像がこちらを見ていたり、手のひらに乗るほどの小さい鳥居が無数に供えられていたりと暗闇の中で独特の雰囲気を漂わせていた。

どれくらい時間が経っただろうか。じっとりと汗を吸ったシャツが張り付き、歩調は明らかに鈍ってきていた。朽ちている鳥居をちらほら見かけるようになった。山頂である一の峰は近い。鳥居の果てが見たいという当初の目的はいつの間にか山頂まで行ってみたいという欲求に変わっていた。「本当に全国から鳥居を奉納しているのだな」とか古い寄贈された鳥居を見つけては「この人は生きているのだろうか」とか考えていた。その時後ろで「コーン!!」と獣の鳴き声がした。ハッとして振り返った。その先には・・・つづく!!

バス停:「稲荷大社前」東へ徒歩7分

Address:〒612-0882 京都市伏見区深草薮之内町68番地

Tel:075-641-7331

Website:http://inari.jp/

Open:8:30-16:00(祈祷)

 

総本家 宝玉堂

出典:https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260601/26007338/
出典:https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260601/26007338/

稲荷煎餅発祥・宝玉堂。80余年の歴史を持つ元祖・きつね煎餅の店。今は廃線となった京都市電・稲荷線稲荷駅構内にあった歴史を持つ伏見稲荷界隈の昔を知る名店。

名物は人の顔がすっぽり隠れるほどのきつねのお面型煎餅「大きつね」。3枚で500円とインパクトの割にとてもリーズナブル。大将が白味噌と白ごまが練りこまれたタネをきつねの型で一枚一枚手で焼く昔ながらの手法は伝統そのもの。優しい香りが漂う軒先で作業工程を見るのも楽しい。お土産にする場合は煎餅が割れないように箱詰めしてくれる。旅行客にとってこういう心のこもったサービスはありがたい。

創業時からある人気商品「鈴せんべい」は鈴の形をしたせんべいにおみくじが挟まっている。しっかり埋まっているため最後まで食べないと運勢がわからないという遊び心満点だ。お菓子とおみくじがセットなのは伏見稲荷のお土産として最適。

バス停:「稲荷大社前」東へ徒歩5分

Address:〒612-0012 京都市伏見区深草一ノ坪町27-7

Tel:075-641-1141

Open:7:30-19:00

Close:無休

 

バス停「龍谷大学前」

忍者堂 和文化体験屋敷

出典:https://twicopy.org/Ninjado_Japan/tweet/814396098957611008
出典:https://twicopy.org/Ninjado_Japan/tweet/814396098957611008

「むむっ!曲者!!」家老は物音がした天井を槍で突き刺した。するとそこには槍先が深々と刺さった丸太が転がっていた。いわゆる身代わりの術である。「伊賀者かの」と家老はつぶやいた。
この忍者堂では忍びの里出身ではなくてもアメリカ者でもフランス者でも老若男女、忍者の世界を体験できる。忍者の代表的な武器である手裏剣や吹矢、忍び刀の使い方や九字を切る護身法も学ぶことができる。しかしTシャツに短パンで修行したって気分はノってこない。もちろん忍者に変身できる衣装レンタルも行なっている。忍びの衣装に袖を通すと、普段の生活は仮の姿で今ここにいるのが本当の自分である隠密なのだと確信するであろう。
また忍者堂は古民家を生かしてレンタルスペースとしても利用できる。6畳2部屋の12畳の和室は和文化の教室にうってつけだ。キッチン設備も整っているのはありがたし。
また忍者の皆さんは京都市のグローバル化に伴い英語の修行もしている模様。英語で書かれた忍術の解説書が用意されている。さらにさらにムスリムにも対応している。忍者堂内には礼拝室があり、コンパスやマットを準備している。礼拝のみの場合は入館料が無料というコスモポリタンな忍者施設となっている。伊賀者、甲賀者はもう古い!シルクロードはイスラムと忍者をつないでいるのだ。
忍者修行、衣装レンタル、レンタルスペースなど各サービスは要予約のため事前に公式サイトより手続きを行おう。

バス停:「龍谷大学前」もしくは「深草西浦町」

Address:〒612-0879 京都府京都市伏見区深草西出町50

Website:http://ninjado.jp/

Open

レンタルスペース:火曜日・水曜日・木曜日

忍者衣装レンタル:金曜日

忍者体験:土曜・日曜

 

バス停「 深草西浦町」

藤森神社

南5 藤森神社1

この神社では毎年5月5日に藤森祭が行われる。このお祭りはこどもの日にあたる菖蒲の節句(別名 : 端午の節句)の発祥の祭と言われている。この菖蒲を尚武(武道を重んじること)、そして勝負と連想させ、勝負事の神社として知られている。親父ギャグじゃんなるツッコミは無粋である。

南5 藤森神社3

また、馬の神社としても知られているため、勝負事と合わせ、競馬の勝ちを狙ってお参りする人も多い。

南5 藤森神社5

Address : 〒612-0863 京都府京都市伏見区深草鳥居崎町609

Tel : 075-641-1045

Website : http://www.fujinomorijinjya.or.jp/

Open  : 9:00 ~ 16:00

 

うまいんです

東福寺 うまいんです

藤森神社でお参りした後はたこ焼き屋 うまいんです で腹ごしらえをして帰ろう。いおすすめは塩マヨ味。あっさりとしていて、たこ焼きをぱくつく口が止まらない。

南5 うまいんです2
イートインコーナーにて缶ビール+塩マヨで一献!

バス停「青少年科学センター前」

京都青少年科学センター

出典:http://carnotabur.exblog.jp/9434852/
出典:http://carnotabur.exblog.jp/9434852/

ノーベル賞はここから生まれる。間違いなくお子さんの将来はサイエンティスト!

100を超える体験型展示場は、例えばファラデーの電磁誘導や化石や岩石を学べる岩石園、簡単な実験のテーマがたくさん。屋外にはチョウの家、カブトムシの家などなどここでは紹介しきれないほど、科学センターには五感を使って理科を科学するスペースがたくさん。中でもわんぱくなキッヅが興奮するのはしゃべるティラノサウルス!恐竜が自分から解説してくれるのはなんとも斬新。他にも祝日限定イベントや紙芝居など催し物が盛りだくさん。

でもやっぱり一番人気はプラネタリウム。放映は一般向け、ちびっこ向け、団体向けと分かれているがどれも生の解説が聞けるうえに放映内容は科学センターオリジナル。これだけで期待度抜群。個人的に「宇宙へメッセージ 地球外生命を探して」がとても気になる。

星や宇宙は永遠のロマン。大人だって夢見たい!というあなたのために大人のためのプラネタリウム・特別放映が日時指定で行われているのだ。要チェック!

来たれ未来の科学者!世の中の不思議を解き明かすのじゃ!!・・・でもワクワクを少年たちだけのものにしとくのはもったいない。壮年期のおとうさんおかあさんも足を運んでみてください。

バス停:「青少年科学センター前」

Address:〒612-0031 京都市伏見区深草池ノ内町13番地

Tel:075-642-1601

Website:http://www.edu.city.kyoto.jp/science/

Open:9:00-17:00(入館は16:30まで)

Close:木曜日(祝日の場合は翌平日が休館日) / 年末年始 / 春・夏・冬休みの木曜日は開館

 

バス停「竹田駅東口」

伏見力の湯

出典:http://www.supersento.com/kinki/kyoto/chikara.html
出典:http://www.supersento.com/kinki/kyoto/chikara.html

旅の終わりはスーパー銭湯で。

伏見力の湯にはなんと11種類ものお風呂が用意されている。薬草の湯、果物の香りのフルーツの湯、ミクロの泡ですべすべシルク風呂などなど。一番人気は大阪府能勢郡から運ばれてくる源泉を使った露天風呂だ。暑い日も寒い日も季節をまさに肌で感じながら入るお風呂は疲れを癒すのにぴったり。

ちょっとそこのお父さん、遠赤外線サウナで一汗かいていきませんか?そしてサウナが苦手な君も大丈夫。ミストサウナがじっくり体を温めてくれる。安心して新陳代謝していこう!

女性にとってはラッキーなお知らせ。伏見力の湯では女性限定のサービスを提供している。ミクロの泡でお肌すべすべシルク風呂、天然塩を体の気になるところに塗って楽しむ塩サウナ。なんといってもゲルマニウム&SGE岩盤浴は外せない。SGEとはSuper Growth Energyの頭文字をとったもので「育成エネルギー」と訳される遠赤外線が芯から温めてくれる。ムーディな空間で癒されながらデトックスできる岩盤浴は、お姉さんやお母さんの優しい味方だ(女性限定&500円別途料金)。さらに火曜・木曜には岩盤浴の上でヨガが行われている。冷え性や便秘、肌荒れに効果的なこのレッスンはその名も岩盤浴ヨガ。是非とも女子力極めてください。

他にもフェイスエステやシェービングをしてくれる理髪店「さっとカット」やもみほぐし、あかすりのお店「癒庵」がさらに美容パワーを高めてくれる。

家族みんなで心も体もあったまるスーパー銭湯は千と千尋もびっくりなエンターテイメント温泉なのだ。旅の疲れを癒すとともに美しくなっておかえりください。

バス停:「竹田駅東口」徒歩15分

Address:京都市伏見区竹田青池町130

Tel:075-645-4126

Website: http://www.chikara-u.com/

Open:AM 10:00-AM 1:00

Close:無休(メンテナンスのため年に1,2回休業)

 

あなどれない南5番系統!本当に伏見・深草地区の底力を痛感。伏見稲荷をどうしても外せない時には今回載せたお店や寺社も是非とも組み込んでほしい。比較的メジャーなスポット紹介になったはず。

ただ、この記事ではタイトルにしたくせに伏見稲荷の紹介文が紹介ではなくなってしまった。ごめんなさい。そして外を見れば雨が降っているのに日が照っている。ふーむこれが狐の嫁入りってやつだなぁ。

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ラーメン→伏見稲荷→銭湯が最高すぎた……。京都市バス南5号の旅!