Kyoto

今聞いとかないと!音楽街京都のオルタナティヴバンド6選

日の出ぼんち
 照明のワット数が小数点以下じゃないかと思うほど暗いオシャレ居酒屋。
アヒージョと3杯目のビールを待つ間、Aは会社の先輩に一言伝え、トイレへと立った。 便座に腰を下ろすと、壁に張られた古いライブのフライヤーが目に入る。 「このイベント、もう2年前か。4回生の時に後輩を無理矢理連れて行ったな」ぼんやり見つめていると、
フライヤーを中心に周りの壁がじんわりとぼやけ始めた。 ゆっくりと立ち上がり、水洗レバーを引くと、便器の中で勢い良く流れ出た水が、渦となって消えていった。 最後の泡が弾けるのを見つめた後、手を洗い、社会人になって持つようになったハンカチで手を拭いた。 そして、先輩を待たせては行けないと、足早に洞穴のような薄暗い店内へと戻っていった。

 

Aはかつて、新星のバンドに早耳だった音楽通。今では、上座を気にする平々凡々な社会の歯車。 音楽の地場が豊穣な京都では、ライブやイベントを覗けば良いバンドとの出会が多い。 しかし、逆を言えば、それ以外は音源が流通に乗っていない限り出会いは限られてる。 社会人になって、ライブやイベントから遠のくと、間口がほとんど塞がる。 けれど、機会が少ないだけで無い事は無い。 例えば、多くのバンドが作品を発信するプラットフォーム、Sound Cloud※。 音楽をしている人達のFacebook。そこを覗けば、ライブやイベントに行かずとも、良いバンドと出会える。 今回はAのような音楽から離れてしまった社会人の為に、 Sound Cloudから京都で活躍するおすすめの6バンドを、 聞けば没入感倍増するシーンと合わせて紹介。

※ドイツ発祥の音楽ファイル共有サービス。  40万ユーザが登録している。

She said

オルタナティヴ感溢れる4ピースバンド 2013年結成くるりやキセルが所属していた立命館大学の音楽サークル”ロックコミューン”で結成。 2015年6月Homecomings等を輩出した〈SECOND ROYAL RECORDS〉より 7インチ・シングル『dim shape / hatred feel』をリリース。

オルタナティブ感:★★★★★
聞きたいシーン:夏の終わりに引っ越してしまう、あの子を自転車で追いかける時
(0:20から自分の本当の気持ちに気付いて0:30くらいから自転車に乗ると◎)

my letter

USインディー直系を思わすサウンドとボーカルの甲高い声から放たれる日本語詞が独特の雰囲気を放っている。
2007年、同じ大学の軽音楽部に所属するメンバーで結成。

オルタナティブ感:★★★★
聞きたいシーン:熱い決心と少しの寂しさを胸に、海外へと旅立つ時 ※誰にも告げず
(1:30で何も無くなった部屋を最後に見渡して、1:45で部屋の鍵をかけて歩き始めると◎)

The Fax

キュートでポップなメロディーを轟音ギターで搔き鳴らす女の子3人組 2013年結成、2014年に今のメンバーに。 まだ全員20代前半の女の子3人組

オルタナティブ感 ★★★★
聞きたいシーン これからどうするか何も決まってないけど、上司に退職願いを出して、会社から外に出たとき
(0:01から退職願いを握りしめて、提出、0:43で外に出て、ん〜って言いながら背伸びすると◎)

Kaiilos

タイトなリズムに浮遊感のあるメロディーが絡む、 3ギターに男女ツインボーカルの5人組ローファイバンド。 2013年結成

オルタナティブ感 ★★★★
聞きたいシーン 世界の終末的なのを生き延びて荒廃した遊園地を歩き回るとき
(1:35くらいで、一人でに動いているメリーゴーランドを見つけて乗ると◎ 子供と一緒に行った日の事とか思い出すと尚良し)

Mariana in our Heads

京都の現役大学生男女4人組 ジャングリーなバンドサウンドと透明感のあるピュアな女の子ヴォーカルが素敵

オルタナティブ感:★★★
聞きたいシーン:行き先を告げずにタクシーに飛び乗り、車窓から、街の明かりを尻目にするとき

象の背

she saidのメンバーが在籍しているバンド やさぐれたチャットモンチー

オルタナティブ感:★★★
聞きたいシーン:喧嘩した後に二人で手をつないで桜並木を抜けてボロアパートに帰るとき
(終止、無言でたまに目が合って笑い合うと◎)

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