京都みなみ会館

【一時閉館】みなみ会館の思い出は語り尽くせないほどあるが語らずにはいられない 番外編(さよなら興行)

kamito努

京都みなみ会館で26日からスタートする「さよなら興行」。
31日までの6日間で全37作品を上映します。今月末で一時閉館を迎えてしまいますが、それまでは貴重な映画の上映が待っています。

【特集上映】京都みなみ会館 さよなら興行

今回は、各日おすすめの映画と見どころをご紹介します。

3月26日『月曜日のユカ』15:10〜16:45

加賀まりこさん主演作品です。外国人の客が多いナイトクラブ”サンフランシスコ”で人気を集める18歳の女の子を演じています。加賀さんと言えば、最近は、井上真央さん主演のドラマ「花より男子」(2005,TBS)で、松本潤さん演じる道明寺司の母・楓を演じていたり、昨年は映画『サクラダリセット』(2017・前編)で魔女役を演じていました。

若かりし加賀さんを知らないという人もいると思いますが、『月曜日のユカ』ではキュートでセクシーな様子を見ることができます。
見逃した方は、DVDのレンタルなどもありますよ。

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1964年、93分
配給:日活
監督:中平康
出演:加賀まりこ、中尾彬ほか
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3月27日『ピンポン』15:45〜17:40

漫画家・松本大洋さんの原作を実写映画化した作品です。
小学生のガキ大将のペコが、いじめられっこのスマイルに卓球を教えるところから始まり、高校までを描きます。
“スポ魂”らしさもありながら、爽やかで、清々しいのが魅力的。
また、窪塚洋介さん、井浦新さん、中村獅童さんをはじめ、大倉孝二さんや佐藤二朗さんなど今の日本エンタメ界を背負っている俳優が出演しているのも見どころです。

脚本は宮藤官九郎さんが担当しています。
2014年にはテレビアニメ化もされました。映画、アニメともにNetflixでも観られるので、この機会にぜひ。
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2002年、114分
配給:アスミック・エース
監督:曽利文彦
出演:窪塚洋介、ARATA(井浦新)、中村獅童ほか
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3月28日『シェルブールの雨傘』11:50〜13:25

カンヌ国際映画祭(第17回)の最高賞であるパルムドールを受賞したミュージカルです。
舞台はフランス北西部の港町シェルブール。傘屋の娘・ジュリビエーブと、青年・ギイの恋模様が描かれます。

普段あまりミュージカル映画を観ないという人や、過去の作品は知らないという人にもおすすめしたい1作品。デイミアン・チャゼル監督のミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』(2016)にも、『シェルブールの雨傘』のオマージュが多数登場していますよ。

また、みなみ会館で同日上映の『ロシュフォールの恋人』は、『シェルブールの雨傘』と監督・主演が同じミュージカル作品です。

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1964年、91分
配給:東宝ほか
監督:ジャック・ドゥミ
出演:カトリーヌ・ドヌーブほか
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3月29日『鉄男』20:05〜21:15

映画監督でありながら、俳優としても活動する塚本晋也さんの代表作ともいえる『鉄男』(てつお)。今作は、脚本、撮影、美術もすべて塚本さんが担当されています。また劇中にも登場し、俳優の役割も担いました。
人間の肉体を侵蝕する金属との戦いを描いています。頰の一部や腕が金属化してしまう様子には驚かされますが、新しい映画体験ができるはず。

塚本さんは監督兼、主演として映画『野火』(2015)があるほか、『シン・ゴジラ』(2016)、『SCOOP!』(2016)、『沈黙-サイレンス-』(2016)などに出演されています。

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1989年、67分
監督・脚本:塚本晋也
出演:田口トモロヲ、塚本晋也ほか
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3月30日『コーヒー&シガレッツ』17:15〜18:55

コーヒーを飲みながら、タバコを吸いながら、登場人物たちが会話をする11本のショートストーリー。18年にわたって撮りためてきたものが1本の映画になっています。ジャームッシュといえば、最近はアダム・ドライバー主演映画『パターソン』(2017)や、『ギミー・デンジャー』(2017)があります。
わかりやすい感動があるわけではありませんが、だからこそ豊かな時間を過ごせるのがジャームッシュの特徴です。随所に散りばめられた仕掛けにも注目してみると、作品をより深く、より楽しく鑑賞することができます。

美味しいコーヒーが飲みたくなること間違いなしの1作品です。

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2003年、97分
配給:アスミック・エース
監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
出演:ロベルト・ベニーニ、スティーブ・ブシェーミほか
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3月31日 『勝手にしやがれ』12:00〜13:30

フランス・スイスの名映画監督、ジャン=リュック・ゴダールの初長編監督作品です。手持ちカメラを用いるなど、新しい手法で製作され、映画界に大きな影響を与えた作品です。

自動車泥棒の常習犯であるミシェルを主人公で、恋やふたりの逃避行が描かれます。驚かされる展開、結末が待っており、必見の1作品です。

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1960年、90分
配給:オンリー・ハーツ
監督:ジャン=リュック・ゴダール
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグほか
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京都みなみ会館が贈る、最後の6日間

ここで紹介した作品以外にも、映画館で鑑賞できるのは貴重な作品ばかり。いま話題の作品も良いですが、この機会に、長い映画の歴史に少し触れてみるのも良いかもしれません。

また31日には、最後の上映が21:10〜、作品はシークレットで企画されています。
ぜひ、残りわずかの京都みなみ会館を堪能してくださいね。

京都みなみ会館

【住所】〒601-8438 京都市南区西九条東比永城町78
【アクセス】京都市バス「九条大宮」降りてすぐ
近鉄「東寺駅」から徒歩2分
【公式サイト】http://kyoto-minamikaikan.jp/

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【一時閉館】みなみ会館の思い出は語り尽くせないほどあるが語らずにはいられない 番外編(さよなら興行)