この景色を見ればあの曲が思い浮かぶことがあるように、食べ物を食べればそれにまつわる曲が思い浮かぶ。このエッセイでは様々なパンを食べながら思い浮かんだことを紹介していきます。
《フランスパン》
私の大好きなパンランキングに入賞入りを果たすくらい大好きなパンです。
外の皮は、パリッと。中はもちもち。ガーリックバターや明太子とばたーを乗せればそれだけで一本ペロリと平らげてしまっています。
そんなフランスパンが好きな私の憧れのシュチュエーションは、映画やイラストでよく見かけるフランスパンが他の果物や野菜などと一緒に入った紙袋を持って歩くことです。その長いフランスパンが少し飛び出る感じの可愛さはたまらないのです!
一度京都の北大路ビブレの中にある《オーボンパン・ビゴの店》でビーフシチューに合うようにと買ったフランスパンを少しの間持って歩いていましたが、早々に恥ずかしくなりすぐに持ち方を変えたのを覚えています。
D.W.ニコルズ『フランスパンの歌』
フランスパンを愛してやまない私がフランスパンを食べている時に思い出している曲、一曲目は、D.W.ニコルズの『フランスパンの歌』です。その名の通りのフランスパンの歌なのかと思いきやそうでもないのです。
この曲の中では、バランスが大切ということをテーマにしていて、「バランス バランス バランスだ大切 人生は長いよ 長いはフランスパン」というサビで、連想ゲームの要領で出てきただけのフランスパンという単語なのですが、なぜかその軽やかなリズムと朗らかでどこかクスッと笑えるミュージック・ビデオを脳内再生してしまいます。
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団『オー・シャンゼリゼ』
二曲目は、奇妙礼太郎トラベルスイング楽団の『オー・シャンゼリゼ』。
フランスパンのフランスから連想されてよく頭の中で流れる曲で、オー・シャンセリゼという言葉は、「シャンセリゼ通りには・シャンゼリゼ通りで」という意味で、パリのシャンゼリゼ通りを舞台にした曲です。原曲の方ももちろん好きですが、奇妙礼太郎トラベルスイング楽団の方をよく聴いています。日本語に翻訳してあってより歌詞をよりわかって聴けるのでよく聴いていて、特に私は「あなたを待つよ シャンゼリゼ」という部分が好きです。
シャンゼリゼ通りで、誰かを待つなんてなんだか映画のワンシーンみたいでやってみたいものです。ぜひ歌詞を見つつフランスパンをかじりつつ想像してみてください。
あなたもきっと今日紹介した曲を聴きながらフランスパンを食べたくなるに違いない……とほんの少しだけ思っています!

辻村 花梨

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