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『andwork(アンドワーク)』新しい働き方を提案するコワーキングスペース

米本 和弘

2017年7月、京都河原町三条に新しい形のコワーキングスペース『andwork(アンドワーク)』がオープンしました。最大の特徴はホテルと併設されていること。それによって様々なメリットが生まれ、ラグジュアリーな仕事環境を提供してくれます。

Work between Life. Life between Work.

8階にホテル兼コワーキングスペースのフロントがあります。ソーシャルアパートメント事業を展開する株式会社グローバルエージェンツ(以下GA)が運営するこの建物は、ホテル『The Millennials(ザ ミレニアルズ)』とコワーキングスペース『andwork(アンドワーク)』が併設されたハイブリッド型の施設です。

面白いのは、2つの施設がただ併設されているのではなく、利用方法にほとんど垣根がないこと。ホテルの宿泊者が8階のコワーキングスペースを利用することも、コワーキング利用者が宿泊エリアの設備を利用することも可能なのです。

Work, Nap, Work, Beer!

コワーキング利用者に視点を置くと、会員は24時間365日利用可能で、仕事の合間に仮眠を取る、外出先から帰ってきてシャワーを浴びる、仕事相手や宿泊者とフリービールを飲みながら交流を深める。といった、今までにない働き方を体験できます。

消費傾向や考え方の他に、多様性や合理性・自由性を持っている国内外のミレニアル世代(1980年から2000年代初期に生まれた世代)をターゲットにしています。workとlifeを行き来するような、宿泊客も働く人も、同じ空間にいて心地いい場を作っていきたいと思っています。もちろんミレニアル世代ではない方も、新しい体験をしに来て欲しいですね」(GA吉田さん)

受付の横にはソファが並べられたスペースが広がっており、こちらはロビーとしての機能を果たしています。また、奥にはワークデスクエリアがあり仕事に集中できる環境もしっかりと確保されています。

「1フロアで一体感がありつつ、よりソーシャルなキッチン・ホテルロビー・よりコワーキングなスペースの3つにカテゴリーに分けており、シチュエーションを個人で選んでいただけるようになっています。」(GA廣田さん)

実際にソファに座ってみると、仕切りの先のワークデスクエリアも「同じ空間である」ことがわかります。各エリアが独立してるにもかかわらず、同居している感覚。それはキッチンスペースも同様で、仕事の進み具合や気分によって、自然と自分の居場所を選ぶ、居場所が変わってくるのではないかと感じました。

ワークデスクエリアの反対側にはキッチンエリアがあります。大きくて使いやすいシステムキッチンだけでなく、おしゃれで機能的な最新家電まで備えています。建物の正面には食品スーパーもあるので、自炊派にとっても最高の環境ですね。

「ソーシャルアパートメントの中で一番コミュニケーションツールになるのはキッチンなんです。この間もRemote Yearさんたちとご飯会といったイベントをしたり、コワーキングとは違った使い方ができます。(GA村上さん)
-Remote Yearは、1年間リモートワークをしながら世界中を旅するプログラムを提供している企業です。andworkでは京都滞在時のコワーキングスペースの拠点として、プログラム参加者を受け入れています(https://remoteyear.com/)

一緒に料理をする、一緒に食べる。仕事や立場が違う人同士でも、共に行動し時間を共有することでコミュニケーションをとるきっかけにもなりますね。The Millennialsの利用者は外国から訪れている人も多いので、異文化交流する上でも料理というツールは力を発揮しそうです。

「ホテル、ソーシャルアパートメントという形態は基本的に閉ざされた場所で利用者のみが入れる場所ですが、地域に開かれた場所にするために、コンテンツを組み込んでいくという考え方なんです。今回は食・Workというコンテンツで公の場として誰でも入れる空間を提供しています。そして、コミュニケーションを促進するひとつのツールとして、フリービールもあるということになります。集まるきっかけを作って、あとは自発性を促していく。これが我々のコミュニケーションの設計の根本的な考え方ですね。」(GA廣田さん)

ホテル併設だからこそ可能な設備

「デザイン性についても強くこだわっている部分です。通常のコワーキングだと事業開発の観点では、ここまで資金をかけると必然的に会費も高くなってきますし、チェーンプレイヤーとしてスケールを効かせないと回収できなくなってしまうんです。ここは、あくまでホテルをベースにして収益・事業を考えているからこそ、コワーキングとして潤沢な設備をご利用いただけるようになっています。」(GA廣田さん)

洗練された内装、ゆったりと設置されたソファ、使い勝手が良くおしゃれなキッチン。それだけでなく、宿泊施設まで利用できる付加価値。コワーキングスペースとは思えないほどの設備を備えている理由は、こういったところにあったのですね。

設備が人を集め、集まった人が設備を活用する。お話を聞いていて、コミュニケーション設計のプロであるGAさんだからこそ生まれた施設なのだと実感しました。

この施設で行われるイベントに関して、利用者や内部の人間、企業、メディア、誰が主催であっても、結果的にこのスペースを利用されている方にメリットのある企画であれば積極的に実施していきたいとのことです。

現在、andworkのHPで内覧の受付をされています(詳細は下記リンク先をご参照ください)
今後行われるイベントの参加や宿泊を通して、一度このコワーキングスペースを体験してみるのもいいかもしれません。もしかしたら、あなたの働き方が大きく変わるきっかけになるかもしれません。

andwork(アンドワーク)

webサイト:https://www.xandwork.com/
住所:京都府京都市中京区河原町三条下ル山崎町235

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米本 和弘
マーケティングコンサルタント、Webクリエイター、ライター。広告代理店に勤めたのち独立。THE読書ズ、ニジノ絵本屋スタッフとしても活動中。

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