伝統が息づく街・京都で、日本の文化に直に触れる体験をしてみるのはいかがでしょう?
古から受け継がれ、長い歴史を経る中で発展を遂げた「伝統文化」や「伝統工芸」。
古都・京都には、そんな伝統の心や、卓越した技術に触れる体験ができる施設がたくさんあります。
職人によるレクチャーを受けながら、和菓子づくりや工芸品づくりに挑戦したり、奥深い茶の湯の世界を五感で味わう体験もできるんですよ。
そこで今回は初心者さんでも気軽に楽しめる体験スポットをいくつかご紹介したいと思います。
和菓子づくり体験

四季の彩り豊かな日本には、季節ごとのモチーフを繊細に象ったお菓子がたくさんあります。
その雅で贅沢な意匠は、まるで芸術品さながら!
思わずため息がでるほどに美しい和菓子を古くからつくり続けてきた老舗店で、和菓子のつくり方が学べます。
京菓匠 甘春堂 (東山/嵐山)

開催日程:毎日(1日4回)
所要時間:約75分
参加費:2,160円(税込)
予約:2〜3日前までの要予約
外国語:対応可能(英語・中国語・韓国語)
※催行人数は2名〜
※1/1は休み・1/2〜4は東店でのみ開催
公式サイトURL:http://www.kanshundo.co.jp/
1865年創業の老舗京菓子店。
寺社仏閣とのつながりも深い由緒あるお店です。
清水寺にも近い『東店』もしくは、天龍寺や大覚寺、竹林などの観光名所に囲まれた『嵯峨野店』の2会場で和菓子づくり体験教室を開催しています。
時間は[ 9:15〜/11:00〜/13:00〜/15:00〜 ]の1日4回(要予約)。年始を除き、毎日開かれています。

いずれの会場も風情たっぷりの京町家。
春や秋の行楽シーズン、土日・祝日は混み合う場合が多いので早めに予約しておくと安心です。
体験教室では、春は菜の花や桜、夏はアヤメや朝顔…etc。季節にあわせた上生菓子3種と干菓子1種にチャレンジ。
まず初めに職人さんによるお手本を見学。
まるで魔法のような熟練の技に、見惚れてしまいます。

その後、手の使い方などを教わりながらお菓子づくりを開始。
お菓子をより美しく見せるためのコツも、こっそり伝授してくれますよ!
体験後には、自分でつくったお菓子を抹茶とともに味わう格別のひとときを。

干菓子と上生菓子1種はその場でいただき、残りは持ち帰れるので、お土産にもぴったり!
ただし、生菓子はあまり日持ちしないので注意してくださいね。
茶道体験

茶道も和菓子の世界と同じく“四季の移ろい”を感じられる伝統文化。
茶道の世界では、清楚で質素なものの中に充足と美を求める“侘び・寂び”の精神、そして“おもてなしの心”が大切にされています。
また、抹茶や和菓子だけではなく、茶室や庭などの空間や床の間に飾られた書や生け花、陶器などの美しさを愛でるのも茶道の醍醐味。
日本の文化が凝縮された総合芸術として、気軽に楽しんでみてはいかがでしょう?
茶道体験古都 (金閣寺)

開催日程:毎日(1日5回)
所要時間:約45分
参加費:ご相席プラン 2,700円(税込) / 貸切プラン 5,400円(税込)
予約:事前予約がベター
外国語:対応可能(英語)
公式サイトURL:http://jpn.teaceremony-kyoto.com/
京都を代表する観光スポット・金閣寺の近くにある『茶道体験古都』。
季節ごとの茶道具や、京都の老舗・一保堂茶舗の抹茶を使って茶道の世界を体験できます。
最大の特徴は「本当のお茶会」を楽しめるというところ。

京都府内に数多くある茶道体験施設において外国人観光客向けメニューの主流は、先生がデモンストレーションとしてお茶を1椀点てた後、参加者それぞれが自分でお茶を点て、それを各自でいただくというもの。
だけど、本当のお茶会では自分でお茶を点てるということはありません。
茶道体験古都では、参加者自身でお茶を点てるということに加え、先生のお手前によるお茶をいただく「本来のお茶会」も楽しめるといったワンランク上の体験ができるんですよ♪

体験会の所要時間は約45分。
[ 11:45〜/13:00〜/14:15〜/15:30〜/16:45〜 ]の1日5回開催です。
各回とも、少人数制の「ご相席プラン」のほか、季節の京生菓子付きの「貸切プラン」などもセレクト可。
裏千家茶道の専任講師資格を持つ先生が、茶道の歴史や作法をわかりやすく解説してくれます。
英語対応も可能なので、海外からの観光客も気軽に参加できるのがうれしいですよね!
また、オプションとして希望すれば着物の着付けをしての茶道体験もOK。

いずれのプランも希望の時間帯をセレクトして事前に予約を済ませておきましょう。
伝統工芸体験

京都の街には、日本の美意識が感じられる伝統工芸品がたくさんあります。
長い歴史と文化によって発展を遂げた品々は、伝統的な意匠からモダンにアレンジされたものまで実にさまざま。
いずれも熟練の職人たちの手によって1つ1つ丁寧に生み出されています。
悠久の歴史の中で培われた「匠の技」と「洗練された意匠」。
それらと直接触れあう、とっておきの体験をしてみませんか?
西陣織会館 (西陣)

開催日程:随時(最終受付は16:30pm)
所要時間:約40分
参加費:2,000円
予約:要予約
外国語:対応可能(英語・中国語・韓国語)
公式サイトURL:http://www.nishijinori.jp/
まずは「西陣織」の体験・見学ができる『西陣織会館』をご紹介。
こちらの施設がある西陣エリアは、昔ながらの町並みが残る地区で石畳の続く路地や神社、老舗和菓子店などが点在しています。
館内には体験教室のほか、史料の展示や職人による実演コーナー、お土産ショップも併設。1Fのステージでは1日7回のきものショーが行われていて西陣織の魅力にどっぷりと浸かれます。

手軽に西陣織を体験したい方におすすめなのが約20×30cmのテーブルセンターを織る「手織体験」。
イスに腰掛け、足元のペダルを踏みながら右へ、左へと交互に糸を通していきます。

もちろん、はじめは先生がお手本を見せてくれるのでご安心を。アドバイスを聞きながら、慎重に織っていきましょう。
もくもくと手を動かし続けること数十分。ついにテーブルセンターが完成!

集中して織っていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
完成品は持ち帰れるので、素敵な旅の記念品としてお部屋に飾ってみてくださいね。
安達くみひも館 (御所周辺)

開催日程:随時
所要時間:約60分〜
参加費:2,160円〜
予約:要予約
外国語:対応不可・通訳同伴がベター
※年末年始は休館・その他不定休あり
公式サイトURL:http://www.adachikumihimokan.com/
京都御所に隣接する『安達くみひも館』は、「京くみひも」について学び、体験できる施設です。
くみひもとは、細い糸を複雑に組むことで構成された紐のこと。美しく染められた糸の束に撚りををかけ、組み上げていきます。アニメーション映画 君の名は。 でもおなじみですね。
組み方や糸の色によって、多彩な表情をつけることができ、古くから仏具や茶道具、武具の飾り、華やかな着物の帯締めをはじめ、さまざまな用途で使用されてきました。

施設内では、くみひもに用いる道具類や文献、作品など幅広い資料を展示(英語資料あり)。
人間国宝となったくみひも職人の作品も見ることができます。
体験教室は、髪飾りやストラップ、ブレスレットなど、制作するアイテムによって異なる7つのコースを用意。
コースによって所要時間や料金が異なるので、好みや旅のスケジュールにあわせてセレクトしてくださいね。

初めは糸がたるんでしまったり、手の動きを間違えたりしてなかなか上手く進みませんが、慣れてくるとスムーズに糸を運べるようになってきますよ!
ストラップの場合、30分ほどで組み上がるので、その後仕上げをしてもらいます。トータルで所要時間は約60分。

こちらも完成品は持ち帰りOKです。
今回は気軽に参加できる体験メニューのあるスポットを4つピックアップしてみました。
自分の手を動かして体験してみることでただ食べるだけ、ただ見るだけでは知り得なかった、新たな発見に出会えるはず。
洗練された文化や技、日本の伝統美を体験し、感性にさらに磨きをかけてみてはいかがでしょう?
また、このほかにも伝統文化・工芸を体験できるスポットはたくさんあるので
興味の趨くままに、さまざまな日本の文化に触れてみてくださいね。

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